TVや広告でも目にすることが多い「洗濯用マグネシウム」。
洗剤に抵抗がある方、小さなお子様をお持ちの方、健康に関心を持つ方などに人気があるようですね。
でも「なぜ金属なのに汚れが落ちるの?」「金属だから他の洗剤と一緒に使うと危険かも…」と思う方も多いのでは?
私もその一人。
ということで、洗濯用マグネシウムについて調べてみました。
目次
洗濯用マグネシウムは洗剤と併用してもいい?
洗濯用マグネシウムを正しく使うためには、まずマグネシウムがなぜ洗剤の代用品として扱われるか理解する必要があります。
ここで、重要なのがマグネシウムの化学的な性質。
マグネシウムは水と化学反応をおこし、水素を発生させる性質があります。
この水素と水が合わさることで、弱アルカリ性の水に変化します。
結果、マグネシウムは普通の水を弱アルカリ性の石鹸水に変える効果があると捉えていいでしょう。
マグネシウムが汚れを落とす性質は、この弱アルカリ性であることが大事です。
ですのでマグネシウムと洗濯用洗剤を併用する場合、洗剤がアルカリ性と逆の性質である酸性に近いものだと、両方の性質を打ち消してしまい汚れは落ちません。
最悪の場合には、危険なガスを発生させるなんてことも‥
よく、洗剤に「混ぜるな危険」と表記されているのはこのことです。
洗濯用洗剤の場合は、中性と弱アルカリ性のものが多いため、一般的な商品は洗濯用マグネシウムと併用することができるのががほとんどです。
もし心配な時には、マグネシウムと併用する予定の洗剤の表示を確認してみましょう。
洗濯用マグネシウムと重曹は併用してもいい?
こちらは重曹単体のお品です。
すでに「洗濯用重曹」として販売されている物もあります。
ということは…
重曹は弱アルカリ性、柔軟剤は中性ですので、併用しても基本的に問題はありません。
特に洗剤の体への影響を気にする方は、天然素材であるマグネシウムと重曹を併用するパターンがオススメです。
また、洗剤と柔軟剤を併用すると化学薬品の匂いが強いと感じる場合には、洗剤をマグネシウムに置き換えるといいでしょう。
マグネシウムと併用するのに特に注意するのは、漂白剤です。
大きく分けて塩素系の酸性を示すものと、酸素系のアルカリ性を示すものがありますので、漂白剤を使う場合は、同じアルカリ性である酸素系を選びましょう。
例えば、こちらは白物衣類専用で「塩素系」と表示されていますね。
これは、マグネシウムと一緒に使用してはダメな一例です。
マグネシウムと併用して良いのは、酸素系の漂白剤です。
例えばこちらです。
マグネシウムと何かを併用する場合は、酸性に近い洗剤はNGと覚えておきましょう。
もちろん、酸性でなくても混ぜてはいけないものはありますので、必ず商品の表示を確認し、安全に使うことが第一です。
洗濯用マグネシウムを復活させることはできる?
マグネシウムを洗剤として使う利点の一つには、使い切りでなく、何度も使うことができることが挙げられます。
具体的な使用回数ですが、商品として売られているものだと、おおよそ300回ほど使用できるものが多いようです。
形状は金属の粒のものが多くこれをネットに入れた状態で使います。
以下のような使用・管理が長く使うコツなので参考にしてみてくださいね。
適量での使用
マグネシウムが多いからといって、洗浄効果が上がるわけではありません。
おおよそ、洗濯物5kgで100g程度が目安として使いましょう。
自然乾燥
マグネシウムは長時間濡れたまま放置していると酸化が進み、水素を生み出す性質が損なわれてしまいます。
乾燥させることは必要ですが、マグネシウムを乾燥機にかけるとネットから粒が溢れてしまったり、乾燥機が故障してしまう恐れもあります。
洗濯物を干すタイミングで一緒にマグネシウムも干して自然乾燥させてあげましょう。
黒い皮膜はこすって落とす
何度も使い続けているとマグネシウムが黒ずんでいることがあります。
これはマグネシウムの酸化が進み表面に酸化被膜が出来ている状態です。
ちょっと効果が期待できないかもと感じたら袋にいれて、粒同士を互いにゴシゴシ洗い被膜をとりましょう。
家事グッズに用途変更
マグネシウムが汚れて洗濯物にはもう使いたくないという方は、霧吹きなどに入れることで、お掃除に使えるマグネシウム洗剤水にも活用できるので試してみてください。
また、マグネシウムは肥料としても使えます。
マグネシウムの小さな粒を家庭用菜園などに再利用することで植物の育成にも使えます。
まとめ
金属なのに洗剤としても使えるマグネシウム。
使用方法さえ分かれば、天然素材であるため体にも優しく、何度も使える便利なものなので是非試してみてくださいね。